母なる復讐 韓国少年法に強烈な問題提起。実際の強姦事件を基に描く、母親の壮絶な復讐劇

【あらすじ】

夫と離婚し、高校生の娘ウナと2人で新たな生活を始めたユリム。カフェを開業する準備をしながらもウナを車で学校まで送る毎日。ときにはウナの友達を自宅に招き、お菓子を作ってあげるなど、多忙ながらも前向きで楽しい日々を過ごしていた。だがある日、ウナは想いを寄せるチョハンにチョコレートをプレゼントするため、学校の屋上で待ち合わせることに。だがそこにはチョハンの不良仲間も待ち受けていて、ウナを遊び感覚でレイプするのだった。

【見どころ】

愛娘が犯されたにもかかわらず、加害者の少年たちは無罪放免。彼らは反省はおろか、再び彼女を呼び出してレイプを繰り返す。この鬼畜の所業に怒り狂い、何の対応もできない司法に絶望した母親が壮絶な復讐を開始する。あまりに理不尽な物語だが、フィクションではなく事実を基に製作されている。

法定で無罪を宣告された少年たちが薄ら笑いをしながら退廷する。ウナに暴行しているところをスマホで撮影し、ネットに公開すると脅して呼び出し、見るに堪えないことを強要する。
こんな少年たちを前にして、もしも自分が今作の母親と同じ当事者だったらどうするだろうかと自問自答することになるだろう。果たして母親がとった行動を非難することができるだろうか?

エンドロールでは次のように、今作と類似の事件が紹介され、暗澹たる気持ちになる。

・高校生44名が中学生を強姦。実刑は3名のみ。
・テコンドーの師範が障害者の少女を強姦。無罪。
・大学生3名が12歳の少女を強姦。無罪。
・高校生16名が障害者の少女を強姦。不起訴。
・中学生6名が同級生の生徒を強姦。停学処分のみ。
・酒に酔った高校生2名が女子高生を強姦。4年間の保護観察処分。

「未成年者による性犯罪は年々増加しているが、加害者は少年法に守られ、処分は総じて軽い」

今作と類似の事件を映画化した「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」も重い重い1作だ。

  • 【監督】キム・ヨンハン
  • 【出演】ユソン/ナム・ボラ/ドンホ/ユ・オソン
  • 【日本公開】2014年
  • 【原題】DON'T CRY, MOMMY
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