マイ・ブラザー ウォンビン主演。兄弟、そして母親との絆が静かな感動を呼ぶ良作

【あらすじ】

借金取りを生業として女手一つで2人の息子を育てる母親。物静かで成績優秀な兄・ソンヒョン。喧嘩にめっぽう強く、問題ばかり起こす弟・ジョンヒョン。3人は貧しいながらも毎日を懸命に生きていた。 高校に進学すると2人は同じクラスになる。ソンヒョンは勉強に勤しみ、ジョンヒョンは喧嘩に明け暮れる日々を送っていた。だがある日、2人は同じ女性に恋をしたことで、互いの関係がギクシャクすることに。やがて高校を卒業すると優秀なソンヒョンは大学に進学。だがジョンヒョンは浪人生活を送るも知人のヤクザと関係をもつようになり…。

【見どころ】

普段は喧嘩ばかりしていても、人生の不条理に直面したときに発露される母親の愛。兄弟の絆が感動を呼ぶ今作。

今作が兵役前最後の出演となった人気俳優ウォンビンは、問題児の弟ジョンヒョンを好演。
高校までは喧嘩に明け暮れ、その男らしさに周囲から一目置かれるも、その後はドロップアウトしていく。

一方、優秀なソンヒョンを演じるのはシン・ハギュン。暴れ者のウォンビンの言うことをいつも聞いている健気な兄を好演。このどこまでも健気なキャラクターが後半の感動を呼ぶ展開に効いてくる。
生まれつき上唇が裂けている先天性口唇裂という障害を持っている設定で、勉強はもちろん、口ごもらずに話す練習をしたりと、とにかく努力家。高校を卒業後は大学に進学し、弟とは対照的に将来が開かれていく。

立場が逆転していく兄弟。そして弟の暴力が悲劇を呼び込み、突如として兄に降りかかる展開には涙なしには観られない。

また兄弟を想う母親の言葉も要所要所で胸に残る。
ウォンビンが暴力沙汰を起こし、母親が学校に呼び出されるシーンがあるのだが、教師の前では息子たちの非であると謝罪しつつも、息子たちには

「おまえが殴られたら2人で殴り返せ!」

と気丈に叱るシーンはとても印象的。

総合的に観て損のない作品だとは思うが、ラストで清々しい顔をしているウォンビンには「お前のせいなのに!」とツッコミを入れたくなってしまうのが玉に瑕だ。

  • 【監督】アン・クォンテ
  • 【出演】ウォンビン/シン・ハギュン/キム・ヘスク/イ・ボヨン/キム・テウク
  • 【日本公開】2004年
  • 【原題】MY BROTHER
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